送別会。

最近トラブルメーカー気味で嫌だ。


本来は問題を収束させる側なのだけど、
ここのところ、トラブルが僕の横を通りすぎるときに増幅していく。


昨日は夢を追って東京に行く友人の送別会で、
男六人正体不明になるまで飲んだ。


ひとりが2時間ほど用事で抜けるというので、
時間をつぶすべくカラオケに行くことになった。


で。


カラオケまでの道すがら、
ふらふらの五人の中で一番手が早い(暴力のほう)小川くん(仮名)が、
大声で意味不明の言葉を怒鳴り散らす。
そこまでは概ねいつもと一緒なのだけれど、
そこからが良くなかった。
どういうわけか道行く酔っぱらったチンピラとその連れ(♀)が、
肩が当たったの当たらなかっただののしょうもない理由で
小川くん(仮名)にいちゃもんをつけはじめた。
あの、なんつーんだっけ。
ジャンクスポーツの浜ちゃんじゃない方の、
あのごくせんにも出てた、
やんくみに恋心をいだくやくざ役の。
ああいいよ。
ググるよ。


そうそう。
金子賢だ。
金子賢
金子賢を不細工にして小汚くしたようなチンピラ。
と、口論になったのだよ。連れが。
道端で。


若干の小競り合いがありはしたが、
「すいません。こいつ酔ってるんで(苦笑)」みたいな感じで、
平身低頭、僕はぺこぺこ頭をさげて、なんとか無事にカラオケ屋に入店。
飲み過ぎで次々とトイレに駆け込む連れを眺めながら、チンピラに絡んだ小川くん(仮名)と乾杯。
「もうええ年なんやから絡みなや」「うんうん」
「金持ち喧嘩せずやで」「せやな」みたいな感じで優しく諭して、小川くん(仮名)も和やかムードに戻った。
連れのトイレ争奪戦も一段落したころにお時間10分前コール。
みなそれぞれぐっちゃぐちゃに酔っぱらった状態で、
次どこいこかー?なんて回らない舌で言いながら階下の受付に降りていく。
えーっとひとりなんぼやろ、5人やからー、えーっとー、
電卓ー、電卓くださーい。
とかやっていると、
なんと、


さっきの金子賢入店。


見るやいなや、
「ヴォケがーーーーーーーーーーーーーーー!」と雄叫びを上げ金子賢へ飛びかかる小川くん(仮名)。
ジャンカラ中の店員さんが飛び出してきて二人を取り押さえる。
僕も止めようと近づいたら、
チンピラに、
「われ、さっきんときもずっとガンくれてたやろ?」と言われて、
僕、激昂。
「お前がしょうもない女連れとうから面白うて見とったんじゃヴォケー!」
ということで大リーグばりの大乱闘に。
喧嘩の要所要所に、
「岸和田なめとったらパッチギかますぞ」
とか小ネタを織り交ぜるも誰も笑わない。
当然か。
どうにかこうにか店員さんに取り押さえられて、
チンピラは無理やりエレベーターの中に、
僕と小川(仮名)は店の外に放り出された。
とりあえず落ち着きを取り戻して一服していたら、
パトライトの赤い光が背後から近づいてくるのがわかった。

坊主「小川くん」
小川「うん」
坊主「来たね」
小川「そうだね」
坊主「このままいるとさ」
小川「捕まっちゃうよね」
坊主「つーことで、」
二人「逃げろーー!」


トレインスポッティングのマークばりのダッシュで逃げた。
頭の中ではイギー・ポップのラストフォーライフが流れつつ。
連れ全員も合流し、
いざタクシーでわが家へというところだったのだけれど、
タクシーのおっちゃん乗車拒否。
また小川(仮名)が暴れると思いきや意外と冷静。
よしよしと思った刹那、
「じゃあどこまでやったら乗せるねんヴォケッ」という罵声。すぐ横から。
ふと見るとさっきまで喧嘩を止める一方だった今日の主賓(東京行く連れ)がぶち切れてて、大笑いした。
みんな馬鹿で、
だから好きなんだ。


東京行ってもがんばれ。超がんばれ。